「ご老公」

 

「どういったご用件ですかな」

 

「ンむ」

「本部よ」

「近頃は何を見ておる」

 

「見ておる、と申しますと」

 

「アニメじゃ」

 

「それはもちろん」

ひなこのーとなどを」

 

「手堅いのお」

 

「NEW GAME!!も楽しみですな」

 

「なら前期は何を見ておった」

 

「ふむ」

「前期ですか」

 

「隠さずともよい」

けものフレンズ

「そうじゃろう」

 

けものフレンズ―――」

「チープなCG、あまりにも冗長な独特の間、まるで人形劇のような迫力のないアクション―――」

 

「ほう」

「意外じゃな。お前さん好みだと思ったが」

 

「そう”思って”いた」

「馬鹿にするようにして一話を見、二話を見、三話を見て―――」

「いつの間にか嵌っている自分に気づく」

 

「うむ」

 

「そして七話、八話と真相が明らかになり」

「11話に至り」

「私はかばんちゃんとサーバルちゃんの幸福だけを祈っていた」

 

「のう」

「そのけものフレンズで選ぶなら誰じゃ」

 

「一人ですか」

 

「一人じゃ」

 

「ふむ」

「アライさん」

「アライさんですな」

 

 

「ツライさんという二次創作がある」

ブラック企業で限界労働を行ったり」

「バイト先でこっぴどくしかられたり」

「ツラい目にあう」

Twitter受けに特化したようなネタじゃ」

 

「―――ほう」

 

「どう思う」

 

「齢五十、私も一時期は個人の創作を尊重するべきだと考えておりました」

「しかし二次創作」

「ましてや流行りものに極端なキャラ付けを施して承認欲求を満たすような輩」

「この手合いからは―――守護るべきかと思います」

「いえ」

「本部さんにお任せなのだ」